ネットで商品を販売する上で、商品が検索されなければ当然その商品は売れません。
従って、ネット販売において検索されるようにするために、キーワード選定をすることの意義は非常に大きいです。
検索キーワードの最適化を行うことで商品を「より広い範囲に」、「よりたくさん」販売できるようになります。
本記事では、この最適な検索キーワード選定の方法について説明していきます。
Amazon内検索で効果のある項目
Amazon内検索で効果のある項目は、
- 検索キーワード
- タイトル
- 商品の仕様
- 商品説明文(商品紹介コンテンツ)
- カスタマーレビュー
です。
検索キーワード
商品カタログの編集画面で設定できる「検索キーワード」の項目を設定しておくと、Amazon検索窓からのキーワード検索で自分の商品が検索されるようになります。
しかし、実は「検索キーワード」のところに入力していないワードで検索した時も、商品が検索結果に表示されることがあります。
それが以下の項目に記載されている場合です。
商品タイトル
キーワードの検索効果を考えた時に一番重要なのが、商品タイトルです。
商品タイトルに記載されているキーワードはほぼ間違いなく検索にひっかかると考えてよいです。
しかし、だからと言って商品タイトルにキーワードを詰め込めばよいというわけではありません。
適当にキーワードを詰め込んだような商品名だと、お客様から見て全く魅力的に映らないので、あまりクリックしてもらえません。
魅力的な商品タイトルにするコツは以下の3つです。
- ブランド名を含める
- 重要キーワードを散りばめながらも、文章にする
- 長くしすぎない
以下、例を挙げて見ていきましょう。
ブランド名を含める
左側の例のように、タイトルにブランド名を含めるようにしてください。
右側の例では、タイトルが書かれていないのでよくないです。
重要キーワードを散りばめながらも、文章にする
左側の例のように、全体として意味が通じるようなタイトルにしましょう。
右側のように、キーワードを詰め込んだだけでは魅力的には映りません。
長くしすぎない
長すぎるとごちゃごちゃしていてクリックする気が失せるので、コンパクトにまとめあげるようにしましょう。
キーワードを多くタイトルに入れたい気持ちはやまやまですが、商品タイトルに使用するのは最重要ワードだけに絞り込むようにしてください。
商品の仕様
これは商品ページでは、下の画像の赤枠の部分に該当する項目です。
「商品の仕様」の部分は手を抜いている出品者が多いですが、しっかり埋めておいた方がいいでしょう。
商品タイトルと同じように、ただキーワードを詰め込むのではなく、全体で意味の通る文章の中にキーワードを散りばめる、というようにしてください。
ここに記載したキーワードが必ず検索に引っかかる訳ではありませんが、検索効果が望めますし、また読んでいる人は読んでいるもので、成約率アップも期待できます。
このような小さなところを突き詰めていく姿勢が全体では大きな結果につながります。
商品説明文(商品紹介コンテンツ)
成約率最大化を目標として書いていると自然と重要ワードも散りばめることになるので、そこまでキーワードを意識して書く必要はありませんが、検索効果があることも頭の片隅に入れておいてください。
成約率を最大化するための商品紹介コンテンツの作り方については以下の記事を参考にしてください。
【売り上げ倍増】成約率を激増させる商品紹介コンテンツの作成方法
カスタマーレビュー
とは言っても、ここは自分ではどうすることもできないです。自演レビューをすることはおすすめしません。
強いて言うなら、よい商品を作ることでよいカスタマーレビューが増えて、検索効果を上げることができるでしょう。
検索キーワードの文字数を増やす方法
規約変更があり、上記のように検索キーワードは500バイト未満の1フィールドに制限されました。
これによりキーワードのスペースが足りないということが増えると思いますが、実はこのスペースを増やす方法があります。
キーワードの文字数を増やす方法は、複数のバリエーションを準備することです。子ASINの数だけ検索キーワードのスペースを増やすことができるのです。
複数のバリエーションを用意することは商品ページ全体での成約数アップにもつながるのでおすすめです。
バリエーション登録の方法については以下の記事を参考にしてください。
【バリエーション登録】色、サイズ違いの商品のページを統合する方法
キーワードが検索に引っかかるか調べる方法
Amazonの検索窓で、「ASIN 調べたいキーワード」で検索することで、そのキーワードで実際に商品が検索に引っかかるのかを調べることができます。
「ASIN 革」の場合は検索に引っかかり、「ASIN レディース」の場合は検索に引っかかりません。従って、この商品の場合は、「革」は検索キーワードですが、「レディース」は検索キーワードではないということが分かります。
検索キーワードとして設定したのに、検索に表示されないという場合には、他のバリエーションにも入れてみる、キーワードの順番を変える、商品説明などの他の項目にも入れる、ということを試してみてください。
上記の方法は、キーワードを一つ一つ確認していく方法ですが、複数のキーワードを調べたい場合には、Amazon KW Index and Rank Trackerを使用します。
Amazon KW Index and Rank Tracker の使用方法
まず、Amazon KW Index and Rank Tracker を「Chromeに追加」します。
Google Chromeの画面右上より、「Amazon KW Index Rank Tracker」をクリックします。
①:「amazon.co.jp」を選択します。
②:ASIN名を入力します。
③:調べたいキーワードを入力します。
①~③まで入力をし終えたら「Check Ranking」ボタンを押します。
また、検索順位も調べることができます。「Rank」の項目に書かれている数字がその商品のそのキーワードでの検索順位です。
前は検索に引っかかっていたのに、引っかからなくなってしまった、ということもよくあるので、キーワードの検索状況は定期的に確認するようにしてください。
サジェストキーワードの収集
アマゾンサジェスト キーワード一括DLツールの使用方法
「キーワード」のところに検索したいキーワードを入れて、「検索」ボタンを押します。
取得したワードは、次のキーワードプランナーを使い、取捨選択します。
その方法については後述します。
キーワードプランナーによるキーワードの収集、選択
冒頭でも説明したように、ネット販売をする上でキーワードは重要な要素ですが、自分で思いつくキーワードだけでは限界があり、様々なツールを使用することが望ましいです。
そのうちの1つが、Google広告キーワードプランナーです。
Google広告キーワードプランナーは非常に便利で、Amazonで商品を販売する上でも以下の使用用途があります。
- 関連キーワードの収集
- 競合他社ページのキーワードの調査
- 検索ボリュームの調査
用途① 関連キーワードの収集
まず1つ目の用途として、関連キーワードの収集をすることができます。
以下でその手順を説明します。
Google広告キーワードプランナートップページ右上の「ツール」→「キーワードプランナー」へと進みます。
「月間検索ボリューム」のタブを押すことで、検索ボリューム順に並び替えて重要ワードを絞り込むようにしましょう。
用途② 競合他社ページのキーワードの調査
以下で説明する方法によって、競合他社のGoogleからの流入キーワードを検索することができます。
あくまでGoogleからの検索キーワードなので、Amazon内でのキーワードとは少し違ってくる可能性はありますが、それでも十分に役立つことは間違いないです。
そして、「このページのみ」を選択し、「開始する」ボタンを押します。
「月間検索ボリューム」のタブを押すことで、検索ボリューム順に並び替えて重要ワードを絞り込むようにしましょう。
このURLは、AmazonのURLではなくても、他の様々なサイトの場合でも調べることができるので、様々なサイトで調べるようにしてください。
用途③ 検索ボリュームの調査
他で取得したキーワードについても、キーワードプランナーを使うことで、その検索ボリュームを調べることができます。
先ほどのサジェストキーワードの検索ボリュームを調べたい時にもこの方法を使用するとよいでしょう。
今回は、取得したサジェストキーワードの検索ボリュームを調べる方を例にとり、検索ボリュームを調べる方法を説明していきます。
まず、キーワードプランナートップページから、「検索のボリュームと予測のデータを確認する」へと進みます。
今回は、先ほど取得したサジェストキーワードを貼り付けます。
そして、「開始する」ボタンを押します。
このようにすることで、重要なキーワードを絞り込むことができます。
スポンサープロダクトを使ったキーワードの収集
オートターゲティングで拾ったキーワードをマニュアルターゲティングに追加していくのは誰もが行っていると思いますが、これをオーガニック(自然検索)のキーワードとしても追加することで、そのキーワードの検索経由での成約も増やすことができます。
キーワード選定のコツ
関係ないキーワードを入れない
これは初心者にありがちなことですが、とにかく何でもいいからキーワードを詰め込もうと考えるのは逆効果です。成約率が下がり、SEO的に不利になってしまいます。
例えば、メンズ用の財布なのに、「レディース」というキーワードを入れることはむしろマイナスです。
確かに、例えばレディース用の財布を探していたけどかっこいい財布を見つけたから彼氏へのプレゼント用に買おう、といったことがないことはないですが、これよりも成約率が低くなってしまうマイナス効果の方が大きいです。
シンプルなデザインで、女性用としても使用できるような商品の場合は「レディース」というワードを入れても問題ないですが、成約率が著しく低いと考えられるキーワードは入れないようにしましょう。
ただし、関係なさそうなキーワードだとしても、意外とそのキーワード経由の成約率がいい、という場合もあるので、この辺は柔軟に取捨選択してください。
キーワードを商品企画の段階で考えておく
どのようなキーワードでの成約を目指すかというのは、商品企画の段階である程度考えておくようにしてください。
ネットで販売する上では検索されないことには売れないので、逆に検索されるような商品を作るということが重要なのです。雑貨屋などではなんだかよく分からないけど面白そうだから買おう、ということがあり得ますが、ネット販売ではこれはまずないと考えてください。
具体的な流入キーワードをイメージして商品を企画するということはネットで販売する上では重要ですが、ここまで考えている人は少ないです。商品企画の段階から意識しておくだけでもライバルに差をつけることができます。
重要キーワードは取りこぼしのないように
検索数が多い、あるいは成約率が高いような重要キーワードは絶対に取りこぼしがないようにしましょう。
ライバルが多く成約を取っているワードを見逃してしまってはかなりの痛手です。このようなことがないように、キーワード選定は十分な調査をしてから行うようにしましょう。
また、重要なキーワードでもたまに検索キーワードから外されてしまっていることがあるので、常に注意しておく必要があります。
どんどん更新していく
販売を始めてからでも、どんどんキーワードをアップデートしていくようにしてください。
これは先述のようにスポンサープロダクトからキーワードを拾い上げること、カスタマーレビューなどのお客様の声を参考にする、という方法でキーワードを追加していくようにしてください。
逆に、成約数や成約率が低いキーワードについては削除していきます。
実際に数字としてわかるのはスポンサープロダクトの数字だけなので、ある程度経験や感覚に依存する部分ですが、一度キーワードを決めたら終わり、というわけではないということは覚えておいてください。
まとめ
本記事では、検索キーワードの選定の方法についてまとめました。
何度も言うように、ネット販売においては検索キーワードの重要性は非常に大きいです。
あまり深く考えずに適当にキーワードを決めていたという人は、本記事を読んで、時間をかけて最適なキーワード選定を行うようにしていただけたらと思います。