自社商品を開発する上で、商品を作ってくれる工場と取引をすることが不可欠です。
しかし、中国や東南アジアの国では工場によって品質や対応の差が大きいので工場選びは慎重に行わなければいけません。
私も取引をする上で詐欺に遭いそうになったことがありますし、そこまでいかなくても質の低い工場と取引してしまったことは何度もあります。そのような工場には必ず兆候がありましたので、事前にある程度は回避できるリスクです。
本記事では、私の失敗経験から、取引をするべきではない工場の特徴について説明したいと思います。
取引に注意が必要な工場の特徴
ひょっとしたら地雷の可能性がある工場の条件について説明します。
この条件に入る工場とは取引をするべきではないとまでは言いませんが、注意が必要です。
自分の会社や商品の話ばかりする
これは市場や展示会で取引する際に多いのですが、聞いてもいないのに自分の商品のすばらしさなどを延々と語ってくる会社がたまにあります。
このような会社は言っていることは立派ですが、こちらのメリットについては考えていないので満足のいくOEMができない可能性が高いです。
中国ではこのタイプの商売人が非常に多いです。日本人の気が弱いことを知ってか知らずか、ごり押しをしてくるのですが、相手に主導権を握らせずこちらから聞きたいことを聞いていき、こちらにメリットがあると分かる場合に限り取引をするようにしましょう。
店舗の評価が悪い
Alibabaなどで工場を探す場合は、その店舗の評価を確認しておいた方がいいです。
勿論、このような評価は全面的に信頼できるものではありませんが、明らかに評価が悪い場合は避けておいた方が無難です。
ただしよっぽど悪い場合を除いては、基本的にはこのようにうわべの評価で判断するのではなく、実際に取引をしてみて判断する方がよいです。
返品などの条件が明確ではない
返品の条件などを曖昧にしてくる工場には気を付けた方がいいです。
色々とごまかしてお金だけは取り、粗悪品を送り付けられる可能性があります。
このようにならないためにも返品・返金の条件については文章で明記しておく必要があります。
勿論、契約書を書いても裏切られることはあるとは思いますが、こちらから何も言わなくても返品の条件について明記しているような工場については信頼できる可能性が高いです。
取引するべきではない工場の特徴
基本的に取引するべきではない工場の特徴です。
どうしてもそこの工場しか選択できないという場合を除いては取引を見送るのが無難でしょう。
サンプルの質が低い
工場を決める際にはいくつかの工場で相見積もりを取り、サンプルを作成します。この際に、サンプルの質が低い工場とは取引するべきではありません。
サンプル品は基本的に量産の際の商品よりも品質が高いので、サンプルの品質が低い場合は量産の際の品質はもっと酷いです。
中国では工場によっての品質の違いが非常に大きいので、サンプル品を比較検討する意義が大きいです。
その商品を作れる工場が他になく、どうしてもそこでしか作れないという場合でも日本で販売できるレベルにない商品は販売を見送るべきです。しかし、よく売れていて、かつギリギリその品質でもいけると判断した場合はこのような工場を選択してもよいかもしれません。
期限を守らない
期限を守らない工場は地雷の可能性があります。
全体的に中国人は時間にルーズなので、悪くない工場でも多少遅れてしまうことはあります。日本人との感覚の違いを受け入れ、多少遅れるくらいは許容するべきです。
しかし、連絡がなくあまりにも遅い場合はその工場との取引はやめておいた方が無難です。ビジネスは信頼と信頼で成り立っているので、それが成立しないと思った場合は取引をしない方がよいです。
対応が遅い
上の項目と似ているのですが、返信などの対応が毎回遅い場合は気を付けた方がよいです。
サンプルを作るのが遅い場合などもこちらとの取引にあまり乗り気ではないか、そもそも全体的に仕事が遅い工場なので、当たり前のように納期を破ってくることにもつながり得ます。
だいたい品質の良い商品を作る工場は対応が早いことがほとんどです。ビジネスはスピード感が大事なので、仕事が遅い工場とは取引をしない方がいいです。
対応が雑
担当者の対応が雑な場合も、こちらとの取引に乗り気ではないか、あるいは碌な工場ではないです。
対応が雑な工場は商品作りも雑なことがほとんどです。このような工場とは取引しないようにしましょう。
ただし、これは中国基準の話で、日本基準ではほとんどの工場が対応が雑ということになってしまいますので、多少のことは目をつむる方が大概うまくいきます。
絶対に取引してはいけない工場の特徴
地雷確定の全体取引してはいけない工場の特徴です。
詐欺に巻き込まれる可能性があるので、このような工場とは取引してはいけません。
話がころころ変わる
はじめに言っていたことと違うことを言ってくるような工場は要注意です。
このような工場は自分が得をすることしか考えていないので、絶対に取引をしてはいけません。
後から条件を追加してきたり、追加の料金を要求してきたりする可能性が高いです。
お金の扱いが適当
お金周りが適当な会社は信頼できません。
例えば、振り込みましたと伝えてあっても、再びこちらから確認するまで入金したことを言ってこないような工場は危険です。
このような工場は下手したらお金を持ち逃げされてしまうリスクもあるので注意が必要です。
私も以前、お金を持ち逃げ去れそうになったことがあります。その時はパートナーが何度も返金するように迫ったのでなんとか取り返すことはできましたが、その会社も入金の連絡などをしてこないような会社でした。
これは外注さんやパートナー、社員などにも言えることですが、お金の扱いが丁寧でない人には注意が必要です。
まとめ
本記事では取引をするべきではない工場の特徴について説明しました。
中国と日本の違いについてはよく理解しておく必要がありますが、それを差し引いても酷い場合には取引をするべきではありません。
このような工場と無理して取引をするべきではないです。優良な工場とのみ取引をする方が長期的に考えてビジネスを有利に進めることができます。
取引しようとしている会社が上記の条件に当てはまっていないか調べ、事前のリスクを減らすようにしてください。