Amazonで商品を販売をする際の一番のリスクが、アカウントの凍結です。
ある日突然、”アマゾンアカウントスペシャリスト”という謎の存在から「あなたのアカウントを停止しました(あるいは閉鎖しました)」という恐怖のメッセージが届くのです。
アカウントが凍結されてしまうと売上金が保留され、しばらくの間手元に戻ってきません。
商品を販売することもできないので、その間大量の在庫を抱えることにもなってしまいます。
また自社で製作した商品であれば、販売できない間に検索順位がどんどん落ちてしまい、今までコツコツ積み上げたものが全て台無しになってしまいます。
こういうことにならないためにも、Amazonアカウントの運用は慎重に行う必要があります。
本記事では、Amazon出品アカウントが凍結する原因と凍結しないための方法、そしてアカウントが審査・停止・閉鎖になってしてしまった際の対処法について説明していきたいと思います。
アカウント審査・停止・閉鎖の違い
アカウントの凍結には審査、停止、閉鎖の3種類があります。
アカウント審査とは
アカウント審査とは、出品者がやや怪しいことを行っていると疑わしい時に、Amazonが重点的にチェックすることです。
アカウント審査になると売上金が保留され、14日間の入金サイクルが来ても売上金が入金されることはありません。
Amazonで販売は普通に行うことができるので、そこまでの痛手ではありません。
ただし、クレジットカードを使った仕入れをしているなど、キャッシュフローがカツカツの人は厳しい状況になる可能性があります。
悪いことをしていなくてもこの審査にはなる可能性があります。
この期間は最大で30日です。
何か悪いことが見つかってしまった場合はより厳罰の停止、閉鎖になってしまいます。
アカウント停止とは
アカウントが停止されてしまうとまずは当然、商品が販売できなくなってしまいます。
それに加え、14日間の入金サイクルが来ても売上金が保留のままになってしまいます。
停止が解除されるまでの間、売上金が入金されることはありません。
在庫の返送やマルチチャネルサービスは利用することができるので、楽天やヤフーショッピングなどの他のネットモールで在庫処分を行うことはできます。
このようにアカウントの停止は非常に恐ろしいことですが、改善することでまだ復活できる可能性が残っています。
アカウントが停止されてから17日以内に、「業務改善計画書」を提出する必要があります。
これがAmazonに承認されると無事アカウントの停止が解除されますが、認められないとアカウント閉鎖になってしまいます。
業務改善計画書の書き方についてはまた後ほど説明します。
アカウント閉鎖とは
アカウントが閉鎖されてしまうと、一切Amazonで商品を販売することができません。
売上金についても閉鎖から90日の間、保留されてしまいます。
ネット上に、アカウントの閉鎖になってしまったら絶対復活できないというは情報がありますが、それは全くの嘘です。
きちんと自分が悪くないということを証明できるか、自分が悪いということを認めて業務改善計画を提示することができれば、アカウントを復活させることができます。
ただし、アカウント閉鎖が非常に厳しい処分であることにかわりはありません。
復帰は非常に困難だと考えてよいでしょう。
アカウント復活のための手順
アカウントを復活するためには、一度冷静になって手順通り対処をしていく必要があります。
焦る気持ちはわかりますが、Amazonに対して感情に訴えかけても全く意味はないです。
意味がないどころか、むしろ心象は悪いです。
そのため、以下の手順に従って理性的に対処するようにしてください。
- アカウント凍結の原因の確認
- 請求書の提示
- 業務改善計画書の提出
です。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
アカウント凍結理由の確認
まずはアカウント凍結になってしまった理由を確認する必要があります。
アカウント停止や閉鎖の原因は大きく分けて以下の5つです。
- 真贋調査
- 知的財産権の侵害
- その他の法律違反
- パフォーマンス低下
- Amazon出品規約違反
これらの具体的な項目についてはこの記事の後半で詳しく説明しているので、一度目を通しておくことをオススメします。
真贋調査
真贋調査とは、簡単に言うと商品が本物なのかどうかの調査です。
気をつけなければいけないのは、真贋調査と知的財産権の侵害の調査は違います。
真贋調査はあくまでその商品が本物かどうかの調査ですので、商標権の侵害などの問題について聞いてきているわけではないのです。
Amazonが確認しようとしている項目に対して適切な回答ができなければ、アカウント復帰は見込めません。
また、真贋調査には以下の3つのパターンがあります。
- 購入者や他の出品者からの通報
- 真贋調査リストにある商品を出品
- 抜き打ちチェック
3つのパターンそれぞれによって担当の部署が違うようです。
それぞれ連絡先も違うので、注意が必要です。
購入者や他の出品者からの通報
連絡先:seller-performance-policy@amazon.co.jp
購入者や他の出品者からAmazonに「偽物だ」と通報がいった場合には、上の連絡先からメールが届きます。
Amazonは顧客優先なので、顧客が偽物だと言えば本当に偽物かどうか確認する前にアカウントが停止や閉鎖になる場合もあります。
真贋調査リストにある商品を出品
連絡先:listings-evaluation-nasd@amazon.co.jp
Amazonには、真贋調査リストなるものがあるそうで、それに該当する商品を販売した場合には、自動的に本物かどうかを確認するメールが届くようです。
勿論、どのような商品がリストに該当しているのか調べる方法はありません。
抜き打ちチェック
連絡先:pq-seller-assessment@amazon.co.jp
通報などがあった訳ではないのに、抜き打ちチェックの真贋調査が行われる場合があります。
3つ程度のASINについて、どのような経路で仕入れたのかについてAmazonに提出する必要があります。
アカウント作成から1年以内くらいの信頼がない出品者に対して主に行われるようです。
上の2つのパターンでは、だいたい該当の商品の出品を取り消すことによって許してもらえることがほとんどですが、この抜き打ちチェックでは、問答無用でアカウント停止または閉鎖になってしまいます。
知的財産権の侵害
メーカーなどから、知的財産権を侵害していると通報があった場合には、アカウントが凍結してしまう可能性があります。
ただ、ほとんどの場合はアカウント停止などには至らず、出品の取り消しで済むことが多いようです。
その他の法律違反
法律に違反したようなアカウント運営をしている場合には、アカウントが凍結する可能性があります。
よくあるのは、古物商の資格を持たずに中古品を販売しているケースです。
このようなケースでは、資格や許可証の保持を証明できないとアカウントが閉鎖になってしまうので注意が必要です。
パフォーマンス低下
注文不良率などのパフォーマンスが低下しすぎた場合には、アカウントが停止や閉鎖してしまう可能性があります。
パフォーマンスは常に目標の値以上に保っておくように心がけておくようにしてください。
Amazon出品規約違反
Amazon出品規約も遵守しなければなりません。
よくあるのが、並行輸入品を正規輸入品として販売してアカウントが停止になってしまうケースです。
気をつけるべき項目は、本記事の後半で挙げているので、一度目を通しておくようにしてください。
請求書の提示
真贋調査、知的財産権の侵害、並行輸入品を正規輸入品として販売している疑いなどの場合、正規の方法で仕入れたことを証明するために、請求書の提示が求められます。
以下のパターンによって対応策が違ってきます。
1.メーカーから仕入れている場合
メーカーから仕入れている場合は、正式な請求書などが発行されていると思いますので、それをAmazonに提出すれば問題ないです。
ちゃんとした形式の請求書を受け取っていない場合は、事情を説明すればほとんどの場合は対応してくれると思います。
もし可能であれば、アカウントスペシャリストの方に、メーカーから事情を説明するメールを送ってもらえないか頼めると話が早いです。
いずれにせよ、メーカーから直接仕入れている場合は、アカウントが復帰できる可能性は極めて高いです。
2.正規代理店から直接仕入れている場合
真贋調査の場合は、正規代理店から仕入れていることを証明できれば大丈夫です。
a.正規代理店から仕入れたという証明に加え、b.正規代理店が本当にそのメーカーの代理店なのかの証明をする必要があります。
aは正規代理店から仕入れた請求書があれば問題ないです。
問題はbです。できれば、仕入れ先の正規代理店より、メーカーと代理店契約をしているという証拠を提出してもらうのが一番です。
そこまではしてくれない場合でも、代理店のホームページなどにメーカーと代理店契約している記載があれば大丈夫なケースがほとんどです。
なお、知的財産権の侵害や並行輸入品を正規輸入品として販売している疑いをかけられている場合、正規代理店から仕入れていることを証明しても意味はないです。
その正規代理店がAmazonでの独占販売権を持っている場合は、例え正規代理店から仕入れていても自分に販売権はないからです。
3.小売店から仕入れている場合
輸入転売でAmazon.comやebayで仕入れている場合、もしくはせどりで実店舗などで仕入れている場合、領収書をもらっていると思いますが、これで認められる可能性は半々くらいです。
まず、レシートは認められません。領収書を発行してもらうようにしてください。
レシートがあれば、後からでも領収書を発行してもらえます。ただし、手書きはダメです。
領収書であっても、商品名とブランド名(もしくはメーカー名)の記載がないと認められません。
それ以上はAmazonの判断次第なので、何とも言えません。
もし認められない場合は次のケースのように、落としどころを変える必要があります。
4.ヤフオクやメルカリから仕入れている場合
個人から仕入れている場合は、当然請求書などを提出することはできません。
この場合は、「もうこの商品は扱わないようにし、今後は気をつける」という落としどころに向かった方がいいです。
次の項目で説明するように、適切な業務改善計画書の提出をする必要があります。
業務改善計画書の提出
請求書の提示の後、出品者に問題があった場合には、業務改善計画書の提出を求められます。
業務改善計画書を書く際のポイントとして、以下の項目を盛り込むようにしてください。
- アカウントが停止になった原因(を理解しているということ)
- 問題が起こってしまった理由
- 問題解決のために行った手順
- 今後同じ問題が起こらないようにするための手順
これらを誰が読んでも分かりやすいように説明する必要があります。
提出する形式は、メールにそのまま書くのではなく、PDFなどのファイルで提出したほうが体裁がいいです。
アカウントスペシャリストとやり取りをしている間に上記以外のことを求められることもあるので、逐一正確に説明するようにしてください。
通常は5-20回くらいのやり取りの後、解除されます。
理性的かつ根気強くやり取りをしていくことが大事です。
アカウント凍結の20の原因
アカウントが審査、停止、閉鎖になってしまうのには必ず理由があります。
まとめると、
- 売上が多すぎる
- 注文不良率が高すぎる
- 出荷遅延率が高すぎる
- 出荷前キャンセル率が高すぎる
- 返品の不満率が高すぎる
- 知的財産権の侵害
- 偽物を販売している
- 商品のコンディション違反をしている
- 商品の安全性に疑問がある
- 並行輸入品を正規輸入品として販売
- 不正なレビューの操作
- 不正な出品者評価の操作
- 不正なSEO操作
- 法律で販売が禁止された商品を販売している
- 法律で輸入が禁止された商品を販売している
- ワシントン条約で輸入禁止された商品を販売している
- Amazonの規約によって禁止された商品を販売している
- 販売に許可や資格が必要な商品の許可を取っていない
- 許可なく複数アカウントを運営している
- 過去のアカウント閉鎖と紐づけられる
です。
項目が多いですが、アカウントが凍結されないようにするのはかなり重要なことなので、一度は全て目を通していただきたいです。
売上が多すぎる
売上が多すぎると審査になってしまう場合があります。
Amazonにとっても出品者が売上をあげてくれるのはいいことですが、アカウント開設直後から大きな売上をあげたり、それまでと比べて急に売り上げが大きくなったりした時には、何か悪いことをしているんじゃないかとAmazonに疑われることがあります。
売上が大きいことは基本的に悪いことではないので、これだけが原因でアカウント閉鎖になることはありません。
健全にアカウント運営していても引っかかることがありますが、アカウント停止や閉鎖になることはないので、この項目についてはあまり深刻に考える必要はないです。
注文不良率が高すぎる
注文不良率が高すぎると、アカウント凍結の危険が上がります。
低い評価が付けられた時、Amazonマーケットプレイス保証申請が承認された時、クレジットカードのチャージバックが発生したりした時にその注文は不良とみなされます。
目標値は1%未満とされていますが、1%を上回ったからと言って直ちにアカウントが停止になることはありません。これを基準にしてできるだけ注文不良率を抑えるようにしてください。
具体的な対策として、まずは品質の高い商品を扱うことが重要です。
品質が低い商品を扱うと、どうしても低評価や返品が増えてしまいます。
その結果アカウントのリスクも増してしまうので、扱う商品の質には気を遣うようにしてください。
また、他には理不尽な理由で悪い出品者評価をつけられることもよくあるので、それらの削除依頼をこまめにだしていくのがいいです。
その方法については、以下の記事を参考にしてください。
出荷遅延率が高すぎる
出荷遅延率とは、自社発送の商品について、出荷通知が出荷予定日より後に送信された注文の割合です。
目標値は4%未満とされていますが、こちらもこれを超えたからといって直ちにアカウント停止になることはありませんが、これを長く続けているとアカウントの停止になってしまいます。
出荷遅延はどうしても仕方がない場合もあり、Amazonとしても4%と割と寛大な基準にしてくれています。
それにも関わらず出荷遅延が4%を超えているような状態では、組織がうまく回っていないと言っても過言ではないでしょう。
イレギュラーなケースだけではなく、日常的に出荷が遅れている場合は、自社の倉庫などから配送業者に委託して発送してもらうまでのどこかのプロセスに欠陥があるとしか考えられません。
何が原因なのかを究明し、早めに対策を打つようにしてください。
出荷前キャンセル率が高すぎる
出荷前キャンセル率とは、自社発送の商品について、出品者の都合でキャンセルされた注文の割合です。
購入者の都合でキャンセルされた注文についてはこのキャンセル率には含まれません。
目標値は2.5%未満とされています。こちらもこれを超えたからといって直ちにアカウント停止になることはありませんが、これを長く続けているとアカウントの停止になってしまいます。
具体的な対策としては、在庫がなくならないように適切な在庫管理を心がけるくらいです。
真面目に運営していたら基本的に基準値を超えてしまうことはほとんどないです。
返品の不満率が高すぎる
返品リクエストに購入者からの否定的な評価がある時(低評価率)、48時間以内に回答がない場合(回答遅延率)、拒否された時(返品の拒否率)に不満足となり、その合計の割合が返品不満率になります。
目標値は10%未満とされています。こちらもこれを超えたからといって直ちにアカウント停止になることはありませんが、これを長く続けているとアカウントの停止になってしまいます。
返品リクエストは基本的には購入者側も不満をもって行っているので、油断して丁寧な対応をしないでいると基準を超えてしまいがちです。
返品の要請に対しては、どのような場合でも全額返金しておいた方がいいです。
理不尽な申し出もありますが、悪いレビューをつけられることや、やり取りが長引くことを考えるとさっさと謝罪して全額返金した方が全体では得だと思います。
これを逆手に取る購入者が増えた時にはまた考え直す必要がありますが、今のところはそれで問題ありません。
知的財産権の侵害
知的財産権とは、知的創造活動によって生み出されたものを、創作した人の財産として保護するための権利です。
知的財産権には、特許権や意匠権(デザイン)、商標権などがあります。
Amazonで販売する上で一番気をつけなければいけないのが、商標権です。
販売権を持っていない商品を勝手に販売し、権利所有者からクレームが入ると出品が取り消しされます。
最悪の場合、一発でアカウント停止になってしまいますので、かなり注意が必要な項目です。
逆に自分が作った商品を販売する上では、この商標権の違反で他の出品者を追い出すことができます。
そのため、OEMなどで自分の商品を販売するときは必ず商標権を取ってから販売するようにしてください。
商標権を取る方法は、以下の記事を参考にしてください。
せどりや輸入転売などはこの知的財産権のリスクがあるので、あまりオススメの方法ではありません。
仕入れる商品の1つ1つの販売権を調べることは不可能に近く、常にアカウントリスクを抱えながら販売を続けていくことになってしまいます。
私が昔せどりや輸入転売をしていた頃は、あまりこういうのにはうるさくなかったので特に問題なく販売できていましたが、今はかなり厳しくなっています。
今は代理店として販売権を得て販売するかOEMで自分の商品を作って販売する方法がアカウントリスクもなく安定して稼げるのでおすすめです。
偽物を販売している
偽物を販売していることが判明してしまった場合には、一発でアカウント閉鎖になってしまいます。
最悪の場合には、刑事訴訟される可能性もあるので、決して偽物を販売してはいけません。
また、自分は偽物を販売していない場合にも、購入者や競合者からイタズラなどでクレームが入った場合には、アカウント停止になってしまい、自分で本物であることを証明する必要があります。
本物であることを証明するためには、メーカーや販売代理店から購入示したことを示す何らかの証明書を提出する必要があります。
メーカーや代理店の名前と、商品の名前が入っているinvoiceを提出すればいいです。
invoiceを提出するだけではそれが本物かどうかを確かめるのは難しいか時間がかかるので、もし可能であればメーカーから「Amazonの方に正規代理店です」と連絡してもらえるとなおよいです。
本物であることを証明できれば問題なくアカウント停止は解除されます。
商品のコンディション違反をしている
新品とは言えないような商品を新品として販売したり、ボロボロの商品を「非常に良い」として販売した場合には、商品のコンディション違反になってしまいます。
中国輸入転売で色々な商品を販売している場合、中に悪いコンディションのものが混ざってしまっていることが多々あります。
商品のコンディションに関する苦情が購入者から多く集まってしまうとアカウントが停止してしまう可能性があります。
コンディション違反でアカウント停止にならないようにするためには、まずは中古品を販売する上では適切なコンディションを記載することが大事です。
高く売るためにコンディションを多少ごまかしたくなる気持ちも分かりますが、悪い評価がついたり、コンディション違反でアカウント停止になることを考えると、長期的には適切なコンディションを記載する方がいいです。
新品を販売する上では、コンディションがひどいものは販売しないようにしましょう。
仕入れ金がもったいないので多少ひどくても販売してしまいたいという気持ちも分かりますが、これも長期的に考えれば損です。
中国輸入転売などでたくさんの種類の商品を少しずつ販売する場合には、粗悪な商品が混ざっていることが数多くあります。
OEMなどで信頼できるメーカーとだけ取引する方がいいです。
商品の安全性に疑問がある
安全性に疑問がある商品を販売してしまい、購入者を危険に晒してしまった場合には、アカウント停止や閉鎖になってしまう場合があります。
また、購入者に多大な損害を与えてしまった場合には、アカウントの問題だけでは済みません。
多額の損害賠償を請求されてしまう可能性もあります。
安全性に疑問がある商品を販売しないようにするためにも、自分がよく分からない商品は販売しないようにしましょう。
それから、製造物の責任はその商品を製造した者にありますが、輸入した商品に関しては輸入者にその責任があります。
そのため、輸入した商品についての責任は全て自分が負わなければなりません。
もし何かが起こってしまった際の対策として、必ずPL保険には加入しておくようにしてください。
並行輸入品を正規輸入品として販売
並行輸入品を正規輸入品のページに販売してしまうと、アカウントが停止または閉鎖になってしまう場合があります。
並行輸入品とは、メーカーが認める正規輸入代理店以外を通じて国内に輸入された商品です。
ちなみに、並行輸入品の販売は商標権の侵害には当たりません。
ただし、並行輸入品は正規輸入品とは区別して別の販売ページに出品する必要があります。
Amazon独自のルールなので初心者は知らずにやってしまいがちです。
そのため、だいたいは謝ったら許してもらえます。
不正なレビューの操作
サクラレビューなどの不正なレビュー操作がばれると、アカウントが停止になる可能性があります。
しかし、レビュー操作だけではおそらくアカウント停止まで行くことはないと想定されます。
私は中国人セラーと思われる出品者が、サクラレビューそしていたり、レビューを書いてくれたらアマゾンギフトカードを500円上げますのような不正なレビュー依頼をしているのを発見した時は、(正義感ではなく)その出品者がどうなるのか調査するために必ずAmazonにチクるようにしています。笑
サクラレビューはAmazonに全て消されることが多いです。出品が停止になったところは見たことがないです。
不正なレビュー依頼の場合に至っては、指導が入るだけでレビューの削除すら行われないです。
以上のことから、不正なレビュー操作は実は今のところしてもそんなに問題はありません。
実際にやるかどうかは各自の経営判断によりますが、レビューを増やすことも大きなアドバンテージを得られることです。
どうするかは各自で考えてみてください。
不正な出品者評価の操作
レビューと同じく不正な出品者評価も認められていません。
そもそも出品者評価はレビューほど得られるアドバンテージが大きいわけではないので、操作する意味もほとんどありません。
リスクを冒すような項目ではないので、不正な出品者評価の操作はしないようにしましょう。
不正なSEO操作
不正なSEO対策とは、サクラの購入者を使って商品を購入したように見せかけて、不正に検索順位を上げることです。
また、スーパーURLで特定の検索ワードの順位を不正に操作することも禁止されています。
こちらもバレると、検索順位などの何らかの罰を受けることになります。
検索順位を上げることはメリットがあるにはあるのですが、作為的に検索順位を上げ続けることは長期的にはほぼ不可能なので、そこまで効果がある訳ではないです。
唯一、販売開始の最序盤だけはそこそこの効果が見込めます。
どうするかは経営判断次第ですので、各々で判断してください。
法律で販売が禁止された商品を販売している
法律で販売が禁止されている商品は、当然Amazonでも販売することができません。
そのような商品を販売すると、アカウントが停止されてしまう可能性があります。
販売しようとしている商品が法律に抵触するものでないか、逐一確認するようにしてください。
法律で輸入が禁止された商品を販売している
輸入自体が禁止されている商品もあります。
そのような商品を販売すると、アカウントが停止されてしまう可能性があります。
アカウントの問題ではなく、法律違反をすると刑事罰に問われる可能性があるのでお気を付けください。
法律で輸入が禁止されている商品については、以下の記事を参考にしてください。
ワシントン条約で輸入が禁止された商品を販売している
法律だけではなく、ワシントン条約で禁止された商品も輸入することができません。
そのような商品を販売している場合、アカウントが停止されてしまう可能性があります。
アカウントの問題だけではなく、法律違反をすると刑事罰に問われる可能性もあります。
ワシントン条約で禁止されたものとして、例えばワニ革や象の牙などがあります。
これらでできている商品は輸入することができませんのでご注意ください。
Amazonの規約によって禁止された商品を販売している
Amazonの規約で認められない商品を販売してしまうとアカウントが停止されてしまう可能性があります。
Amazonで販売が禁止されている商品については、以下の記事を参考にしてください。
販売に許可や資格が必要な商品の許可を取っていない
販売自体は禁止されていなくても、許可や資格が必要な商品があります。
例えば、医薬品は医薬品店舗販売業の許可が必要ですし、電気用品を販売するためにはPSEマークを取得及び貼り付けする義務があります。
また、中古品を販売するためには、古物商許可証を取得する必要性があります。
そのような商品を許可なく販売した場合には、当然アカウントの停止や閉鎖、最悪の場合には刑事罰を受ける可能性があります。
このような商品を扱う場合には十分に注意をし、確実に許可を得てから販売するようにしてください。
許可が必要な商品は参入の難易度が高く、逆にそれが参入障壁にもなるので、チャンスでもあります。
初心者にはオススメできませんが、中級者以上の方はこのようなカテゴリへの参入を検討してみてもいいかもしれません。
許可なく複数アカウントを運営している
許可なく同一の人物が複数アカウントを運営していることがばれると、それらのアカウントの全てが閉鎖になってしまいます。
同一の人物かどうかはIPアドレスや登録情報などによって総合的に判断されるようです。
個人の場合は基本的に1つしかアカウントを持てませんが、法人の場合は1部署につき1アカウント作ることができます。
また、何らかの理由がある場合にはAmazonに認められると上記以外の場合でもアカウントを持てる可能性があるので、まずはAmazonに聞いてみた方がいいです。
過去のアカウント閉鎖と紐づけられる
過去に閉鎖したアカウントと同じ人物が運営していると判断された場合には、即座にアカウントが閉鎖されてしまいます。
1つめのパターンとして、自分が過去に閉鎖されたアカウントとの関連がばれてしまう場合があります。
もしアカウントが閉鎖になって新しいアカウントを作ろうとするなら、全く別の人物が運営しているように見せないといけません。
IPアドレス、クッキー、名義、クレジットカード、銀行口座などの全ての情報を変えて運営する必要があります。
2つ目のパターンは、全く身に覚えがないのに勝手に過去のアカウントと紐づけられてしまうパターンがあります。
これは、過去にアカウント停止になった人と同じパソコンや回線などでログインしてしまった場合に起こり得ます。
このようなことがないように、他人のPCを使ってログインしないようにしてください。
また、自分の家などの回線だけでログインする方が無難です。
他の人のwifiや公共の無線は使わない方がいいです。
まとめ
Amazon出品アカウントが審査・停止・閉鎖になる原因と凍結になってしまった際の対応策についてお話ししました。
Amazonアカウントが停止や閉鎖にならないことは、Amazonで販売を続けていくうえで一番大事といっても過言ではありません。
かなり長くなりましたが、とても重要なことなので一度全てに目を通しておくことを強くオススメします。
一度、停止や閉鎖になってしまってもまだ復活できる可能性は十分あります。
この記事を参考にして、復帰できるように最善を尽くしていただければと思います。