楽天、ヤフーで売れた商品のマルチチャネルでの発送は規約違反か

楽天やYahoo!で販売する際に、FBAマルチチャネルを利用することができれば、かなり労力、コストを減らすことができ、とても便利です。

しかし、ネット上では楽天やヤフーへのAmazonからの発送は禁止されている、ということが書かれている記事が複数見つかります。実際のところはどのようになっているのでしょうか。

マルチチャネルの使用が禁止されているのか、また規約違反ではない方法はあるのかについて説明していきます。

楽天、Yahoo!で売れた商品をマルチチャネルで発送するのは規約違反か

楽天、Yahoo!の規約

結論から申し上げますと、楽天やYahoo!にFBAマルチチャネルを使って発送するのは問題ありません。

以下の二つの画像をご覧ください。

楽天、ヤフーショッピングともにFBAの利用について言及し、その使用自体については問題ないと記載しています。

楽天、ヤフーともに第三者に個人情報を渡すことは禁止していますが、配送に関する業務を委託する場合はこの限りではありませんので、この点についても問題ありません。

しかし、Amazonのロゴが入ったダンボールの使用については楽天、ヤフーともに禁止しています。

何故無地ダンボールが必須なのか

一つ目の理由は、Amazonのダンボールで発送すると不快に思うお客様も一定数存在するからです。

楽天で買ったのにAmazonのダンボールで届くと、まず単純に混乱しますし、自分の個人情報を回されているのではないかと懸念する人もいるでしょう。

もし禁止されていないショッピングモールでも、クレームやトラブルを避けるために無地ダンボールで発送するのが無難です。

二つ目の理由は、転売屋の存在です。

Amazonで別の出品者が販売している商品を、楽天やYahoo!で利益を乗せて転売し、売れたらAmazonからそのままお客様のところに発送する、ということを行う転売屋が増加したことが原因です。

この方法では、名前や住所といった個人情報を不正に第三者に渡しているので規約違反です。このような転売は絶対に行わないようにしてください。

(Amazon、楽天といった)プラットフォームとお客様に利益がないようなビジネスは、短期的には稼げても必ずすぐに稼げなくなってしまいます。

この転売の例だと、お客様は通常よりも高い値段で購入しなければいけませんし、プラットフォーム側も自社の顧客の個人情報を不正利用されていてどちらにも不利益を被らせています。

このような方法は確かに短期的にはある程度稼げるのかもしれませんが、すぐに対策されてしまいます。簡単だからと言ってすぐに飛びつかないようにしましょう。

この転売の例は両方に不利益がありますが、お客様には利益があるけどプラットフォームには不利益な場合も同じようにすぐに対策されてしまいます。

これはどのようなビジネスをする場合でも同じです。オフラインのビジネスの場合、プラットフォームはショッピングモールや商店街、地域、あるいは日本ということになりますが、お客様の利益に加え、自分のビジネスがそれらのプラットフォームの利益になっているか今一度考え直す必要があります。

規約違反せずにFBAマルチチャネルで発送する方法

規約違反しないで楽天やYahoo!にマルチチャネルで発送するためには、

  1. 無地ダンボール使用の設定
  2. 納品書の設定

が必須です。

以下で詳しく見ていきましょう。

無地ダンボール使用の設定

先述のように、楽天やYahoo!の規約からFBAマルチチャネルでの発送には無地ダンボールの使用が必須です。

無地ダンボールの使用方法

無地ダンボールを使用するためには以下のテンプレートで「jp-fba-mcf@amazon.com」に送信してください。

件名(Subject):無地ダンボールの利用申請

==============================================
①出品者様の正式名称(Legal Name)
ショップ名:[ ]

②セラーセントラルにご登録いただいているEメールアドレス
(Seller central log-in E-mail address)
アドレス:[ ] ==============================================

以下のリンクも参考にしてください。

FBAマルチチャネル 無地ダンボールでの出荷対応

納品書の設定

Yahoo!ショッピング ストア運用ガイドライン

第5 お客様対応

8 商品送り状の差出人欄には、Yahoo!ショッピングで用いているストア名または特定商
取引に関する法律に基づき表示している商号を記載してください。

とあるように、商品送り状にはストア名などの記載が必須です。

Yahoo!とAmazonでストア名が違う場合は設定しておく必要があります。

納品書の設定手順

セラーセントラルトップページ右上の「設定」→「FBAの設定」より、「マルチチャネルサービスの設定」の「編集」へと進みます。

「マルチチャネルサービスの設定」から、「納品書-出品者名」のところを変更します。

また、必要に応じて「納品書-テキスト」も変更できます。

納品書のストア名とテキストが変更されます。

下の納品書のようにストア名は左上に、テキストは一番下に表示されます。

クレーム、トラブルを避けるために

無地のダンボールで販売したとしても、下の画像のように、送り元が「アマゾンジャパンロジスティクス株式会社」となっているので、Amazonから発送しているのは隠すことはできません。

Amazonから発送されるのを不快に感じる人は一定数はいるので、クレームやトラブルを避けるためには配慮するに越したことはありません。

以下のような点に気を付けるようにしてください。

  • Amazonから発送することを事前告知しておく
  • Amazonでの販売価格より高くしない

Amazonから発送することを事前告知しておく

商品の在庫をAmazonの倉庫に保管しているのでAmazonより発送することがあります、というようなことを発送前のEメールなどであらかじめ知らせておくようにしてください。

これがあるのかないのかだけでも全然印象は違います。

色々なことを心配してしまうお客様はいるので、あらかじめ配慮してあげるようにしてください。

Amazonでの販売価格より高くしない

納品書にAmaozonでの商品名が表示されてしまうので、値段などを比較する人は少なからずいるでしょう。Amazonで買った方が安かった場合は損した気分になってクレームや返品につながってしまいます。

(送料などを含む)楽天などでの金額がAmazonで販売している値段よりも高くならないようにしておくとこのような懸念もなくなります。

まとめ

今回の記事では、楽天、ヤフーで販売した商品を規約違反をせずにマルチチャネルで発送するための方法について説明しました。

無地ダンボールで発送すれば規約違反ではありません。無地ダンボール使用の設定は申請から2週間程度かかるので、早めに申請しておくようにしてください。

また、メルカリで売れた商品をマルチチャネルで送るのは規約違反です。メルカリは商用利用が禁止されているので、Amazonから発送していることを通報されたら即アカウントBANになってしまいます。

本記事を参考にして楽天やYahoo!で販売する際にもマルチチャネルを使用してみてください。