あなたはAmazonスポンサープロダクトをはじめとした広告を適切に運用できていますか?
商品選定や商品企画は面白みがありますが、広告の運用は細かな作業が多く、正直言って面倒くさいという人も多いのではないでしょうか?
しかし、Amazon広告は販売を続けていく上で避けては通れないので、要点を知り、適切に運用する必要があります。
そこで本記事では、Amazon広告の運用方法を徹底的に解説していきたいと思います。
Amazon広告の目的を勘違いしてはいけない
広告を出す目的は、広告経由で利益を出すことではありません。
例えば、1個売れると1000円利益が出る商品を300円の広告費で集客したとすると、差し引き700円の利益が残ります。
確かにこういう側面もあるのですが、Amazonの広告に関して言えば、これが一番の目的はないです。
Amazon広告の真の目的は、広告経由での販売を増やすことによって、オーガニック検索(キーワード検索)の順位を上げ、検索経由での売上を増やすことです。
上図のように、広告を目立つところに表示し、アクセスを増やして購入数やレビュー数を増加させ、検索順位を上げ、さらにアクセスを増やすという好循環を生み出すことが一番の目的です。
1万円以上の高単価商品については、あまり販売個数が多くない代わりに広告が相対的に安い(広告のクリック単価は商品価格に関係ない)ので広告経由でもガンガン利益を出していく必要がありますが、低単価商品についてはあまり広告で利益を出そうと考えるべきではありません。
最終的に検索経由からの売上を上げることに重きを置いて広告を運用するべきです。
Amazon広告の種類
Amazon広告には、主に3つの種類があります。
それが、
- スポンサープロダクト広告
- スポンサーブランド広告
- 商品ディスプレイ広告
です。
これ以外にもあるのですが、年商数億円程度までの小規模のビジネスの場合はこれだけ知っておけば問題ありません。
スポンサープロダクト広告
上の画像のように、検索画面などに表示される広告をスポンサープロダクト広告と言います。
これはAmazonで自社商品を販売している人ならほとんどの人が使っているのではないかと思いますが、だからこそ運用の仕方も重要です。
最近は単価も高騰していて初期の頃よりはコスパがいいとは言えませんが、それでも使うべき重要な広告だと言えます。
スポンサーブランド広告
上の画像のように検索画面の一番上などに表示される広告をスポンサーブランド広告といいます。
スポンサープロダクト広告と違って自由度が高く、またより目立った場所に表示されます。
スポンサーブランド広告を利用するためには、Amazonブランド登録が必須です。
ブランド登録の方法については、以下の記事を参考にしてください。
商品ディスプレイ広告
上の赤枠内の画像の場所に表示される広告をディスプレイ広告と言います。
全ての出品者が利用しているわけではないので、比較的安価な費用で広告を出すことができます。
商品ディスプレイ広告を利用するためには、利用申請が必要です。
広告を出す前に
適当に広告を出してしまってもお金の無駄になりかねません。
広告を出す前に、以下のような項目を気をつけるべきです。
- そもそも商品自体に需要があるか
- 画像はきちんと用意できているか
- 商品の仕様(箇条書き部分)は充実しているか
- 商品紹介コンテンツは作成済みか
商品自体に需要がない場合は、いくら広告費を出そうとも売れないものは売れません。
そして、需要がある商品を作ったとしても商品ページが適当では意味がありません。
このような商品、あるいはページに対して広告を出すのは広告費が勿体ないので、確実にこれらの条件を満たしてから広告を出すようにしてください。
適切な商品ページの作成方法については以下の記事を参考にしてください。
ターゲティングの設定
スポンサープロダクト広告には、
- オートターゲティング
- マニュアルターゲティング
の2種類があります。
オートターゲティング
大まかな設定をするだけでAmazonが自動的に広告を出してくれるのが、オートターゲティングです。
予想していなかったコスパの良い検索キーワードなど、様々なデータの抽出が主な目的です。
リーチする範囲が広いので、コスパが悪いというのがこの広告の大きなデメリットです。
細かい設定が不要なので、初心者でも使いやすいのがメリットですが、これだけでは不十分なので、次のマニュアルターゲティングを活用する必要があります。
マニュアルターゲティング
オートターゲティングとは違い、キーワードごと、ASINごとに細かく設定する必要があります。
面倒ですが、自分が決めたものにのみ広告を出すことができるので、コストパフォーマンスはいいです。
最終的には広告費の大半をマニュアルターゲティングで運用するようにするべきです。
オートターゲティングの設定方法
Amazonセラーセントラルトップページの「広告」タブから「広告キャンペーンマネージャー」を選択し、「キャンペーンを作成する」ボタンを押します。
キャンペーンの種類の中から、「スポンサープロダクト広告」を選択し、「続ける」ボタンを押します。
キャンペーンを作成する
「キャンペーン名」、「1日の予算」を入力し、「オートターゲティング」を選択します。
1日の予算は、機会損失の方が痛いので、大きな金額を入力しておいてください。
キャンペーンの入札戦略
「動的な入札-ダウンのみ」、「動的な入札-アップとダウン」、「固定額入札」の中から適切な入札戦略を入力します。
動的な入札-ダウンのみ
販売につながる可能性が低い場合にAIが自動的に入札額を下げてくれる戦略です。
動的な入札-アップとダウン
販売につながる可能性が高い場合には自動的に引き上げ、販売につながる可能性が低い場合にはAIが自動的に入札額を下げてくれる戦略です。
固定額入札
自分で設定した金額固定で入札する戦略です。
オススメの入札戦略
販売開始時に大きめの金額を入力しておいて、「動的な入札-ダウンのみ」に設定しておくのがオススメです。
勿論これだけではなく、自分でも入札金額をある程度調整していく必要はあります。
掲載枠ごとの入札額の調整
掲載枠ごとの入札額を引き上げたい場合に設定します。
検索ページの上部へ露出は購入に直接つながる可能性が高いので、売上を増やしたい販売初期は特にここを高めに引き上げておくことをおすすめします。
広告グループの設定および商品の追加
広告グループ
1つのキャンペーンにつき、1つのASIN(もしくは商品ページ)で作ることがほとんどだと思いますので、ここはキャンペーンと同じ名前でいいです。
商品の追加
広告を出したい商品を追加します。
ターゲティンググループの入札額を設定
「デフォルトの入札額」、もしくは「ターゲティンググループの入札額を設定」から選択します。
ターゲティンググループの入札額は、「ほぼ一致」、「おおまか一致」、「代替商品」、「補完商品」から成ります。
ほぼ一致
商品が「メンズ長財布」の場合に、「メンズ財布」や「長財布」に広告が表示されます。
広告が表示される範囲は狭いですが、コストパフォーマンスは高いです。
おおまか一致
商品が「メンズ長財布」の場合に、「メンズ2つ折り財布」や「レディース長財布」に広告が表示されます。
広告が表示される範囲広いですが、コストパフォーマンスは低いです。
代替商品
商品が「メンズ長財布」の場合に、「小銭入れ」など代替となる可能性のある商品に広告が表示されます。
補完商品
商品が「メンズ長財布」の場合に、「ショルダーバッグ」などの補完商品に広告が表示されます。
除外キーワードターゲティング
除外キーワードを設定できます。
これについては後述しますが、広告を運用しながら後々追加していくようにしてください。
オートターゲティングの運用方法
オートターゲティングはあくまでデータの収集が目的なので、広告費を多くかけるのは商品の露出とデータの収集が需要な販売初期だけです。
キーワードなどのデータについては、「レポート」→「広告レポート」から調べることができます。
オートターゲティングで最適なACoSとは
ACoSとは、Advertising Cost of Sale の略語で、売上高広告費比率のことを意味します。
これが低いほど優秀な広告だと言えます(勿論それだけではないですが)。
オートターゲティングはどうしてもAcosが低くなってしまう傾向にあります。
勿論、商品価格などにも寄りますので一概には言えませんが、目安として、全体では利益率を下回っていれば大丈夫です。
いいキーワードはマニュアル行き
いいキーワードとは勿論、ACoS(売上高広告費比率)が低いキーワードのことです。
これらを適切に運用するためには、後述のマニュアルターゲティングのキーワードに入れて運用する方がいいです。
そして最終的にはスポンサーブランド広告費の大半がマニュアルターゲティングで運用される状態にします。
レポートで検索キーワードに表示されるASINについて
これはそのASINで検索されたということではなく、そのASINのページに広告が表示されたということです。
ACoSがいい場合には、マニュアルターゲティングの「検索キーワード」ではなく、「商品ターゲティング」の方に追加する必要があるのでご注意ください。
悪いキーワードは除外
オートターゲティングの運用はやることはあまりありませんが、この悪いキーワードの除外だけは丁寧に行うようにしてください。
各キャンペーンの「除外キーワード」のタブより、「除外するキーワードを追加」できます。
基本的には、「除外フレーズ一致」でACoSが悪いフレーズをどんどん追加していきます。
例えば、「メンズ長財布」の場合、レディースのキーワードは除外キーワードに入れます。
ただし、メンズ財布であっても女性も使うものであった場合に意外とACoSが悪くないというケースもあるので、必ずデータを見て柔軟に対応するようにしてください。
マニュアルターゲティングの設定方法
Amazonセラーセントラルトップページの「広告」タブから「広告キャンペーンマネージャー」を選択し、「キャンペーンを作成する」ボタンを押します。
キャンペーンの種類の中から、「スポンサープロダクト広告」を選択し、「続ける」ボタンを押します。
キャンペーンを作成する
「キャンペーン名」、「1日の予算」を入力し、「マニュアルターゲティング」を選択します。
1日の予算は、機会損失の方が痛いので、大きな金額を入力しておいてください。
キャンペーンの入札戦略
「動的な入札-ダウンのみ」、「動的な入札-アップとダウン」、「固定額入札」の中から適切な入札戦略を入力します。
オススメの入札戦略
マニュアルターゲティングの場合は、「動的な入札-ダウンのみ」もしくは「動的な入札-アップとダウン」に設定しておくことをオススメします。
そして自分でも入札金額を程度調整していく必要があります。
詳しい運用方法については後述します。
広告グループの設定および商品の追加
広告グループ
オートターゲティングの場合と同様に広告グループを作成します。
商品の追加
広告を出したい商品を追加します。
ターゲティング
「キーワードターゲティング」、「商品ターゲティング」の中から実施したい広告を選択します。
それぞれの詳しい運用方法については後述します。
除外キーワードターゲティング、除外商品ターゲティング
キーワードターゲティングの場合は「除外キーワードターゲティング」、商品ターゲティングの場合は「除外するキーワードターゲティング」がさらに設定できます。
これについては広告を運用しながら後々追加していくようにしてください。
キーワードターゲティングの運用方法
Amazon広告の中でマニュアルターゲティングの運用は最重要です。
やることは多いですが、全て丁寧にこなした方がいいです。
キーワード収集
キーワードターゲティングを行う上で、まずは当然キーワードの収集をしなければいけません。
マニュアルターゲティングの場合は完全に自分で全てのキーワードを決定しなければいけないため、時間と手間がかかりますが、その分広告のコストパフォーマンスもよいです。
キーワード収集の方法として、主に①オートターゲティングキーワード、②サジェストキーワードツール、③キーワードプランナーがあります。
オートターゲティング
これは先述の通り、オートターゲティングの検索キーワードレポートより、ACoSのいいキーワードをマニュアルターゲティングに移す方法です。
実際の販売データからの情報なので、かなり質が高いです。
一方、数が少ないのでやはりこれだけでは不十分です。
そのため、以下のキーワード収集方法を使って保管していく必要があります。
サジェストキーワード
サジェストキーワードとは、上の画像のように検索窓にキーワードを入力した時に提案されるキーボードのことです。
当然関連性の高いキーワードばかりなので、優先的に収集するべきです。
キーワードプランナー
キーワードプランナーはGoogleのサービスで、関連キーワードを調べることができます。
キーワードプランナーの優れている点は、関連キーワードがただ表示されるだけではなく、検索ボリュームまで表示されるという点です。
勿論、ただ検索されるキーワードと購入されるためのキーワードでは少し異なる点もありますが、それを差し引いても非常に参考になる情報であることは間違いないです。
これらをすべて利用してまずはキーワードの案を用意します。
これらのツールを使った具体的なキーワード収集方法については、以下の記事を参考にしてください。
キーワード選定
先ほど収集したキーワードの中から実際に広告を出すキーワードを選定していきます。
関連の薄いキーワードの扱いについて
当たり前ですが、関係のないキーワードに広告を出すとACoSが下がります。
完全に関係のないキーワードに対しては広告は出さないと思いますが、2000円くらいの財布に対して「ブランド 財布」のキーワードを出すかどうかは微妙なところです。
その財布が一見ブランド物っぽい見た目をしている場合は、ブランドの財布を買いたいけど高くて買えない人が購入する可能性も否めないからです。
実際に広告を出して確かめるのが一番手っ取り早い方法ですが、流石にこれら全てを調べるのは非常に手間がかかりますし、費用も無駄になる可能性が高いです。
そのため、私はこれらのキーワードは極力運用しないようにしています。
それでも十分に広告が運用できます。
ただし、あまりにキーワードを絞りすぎても広告の範囲が狭くなってしまうので、特に販売初期はある程度ラフにキーワードを選定していいです。
カテゴリキーワードが最重要
カテゴリキーワードとは、「財布 メンズ」のようなキーワードのことです。
カテゴリキーワードで検索上位、および広告上位を占めることが最重要です。
「財布 メンズ」で上位表示されているからこのキーワードに広告は出さなくていいやと考える人も多いですが、これは完全に間違っています。
このような考えだと他社に付け入る隙を与え、気がつけば検索上位から引きずり降ろされるでしょう。
検索と広告の両方で上位を独占してしまい、一切隙を作らないようにするべきです。
このように検索と広告を両方占めておくことで、他社の大幅値下げ戦略や、中国人セラーの大量サクラレビュー作戦が来てもその地位を譲らなくて済みます。
マッチタイプ
マッチタイプとは、以下のようにキーワードの適用範囲のことです。
部分一致
指定したキーワードが含まれる場合
フレーズ一致
指定したキーワード及び語順が一致する場合
完全一致
指定したキーワードのみ
Amazon出品大学より引用
完全一致>フレーズ一致>部分一致の順で範囲が狭くなります。
全てを完全一致で行うと詳細なデータを取ることができ、またACoSも下がりますが、管理する項目が増えて非常に煩雑になります。
どこまでやるかは経営判断に寄りますが、超重要キーワードは完全一致で管理し、そこそこ重要キーワードはフレーズ一致で管理するのがバランスがいいと思います。
商品ターゲティングの運用方法
商品ターゲティングは、比較的研究が進んでいないので、効果が高い広告が実施できます。
こちらの広告もキーワードターゲティング同様、積極的に運用すべきです。
カテゴリで絞り込み
どの商品に広告を出すのかをカテゴリごとに選択することができます。
カテゴリごとに入札額を設定することができます。
また、「絞り込み」を行うことによって、下画像のように条件によって広告を出す商品を絞り込むことができます。
「ブランド」、「価格帯」、「レビューの星の数」、「配送」が選択項目です。
価格帯が高いものに対して自社の安い商品を提案したり、レビューが低い商品に対して自社の品質の良い商品を提案したりする方法が考えられます。
個々の商品で絞り込み
個々の商品ごとに広告を出すことも可能です。
ASINごとに広告を出すので管理は大変ですが、より正確なデータが取れ、ACoSを下げることが可能になります。
広告を出す商品の選択方法
広告を出す商品の選択方法は、
- オートターゲティングのレポート
- こんな商品もチェックしています
- こんな商品も買っています
- 他社が出している広告
- 売れ筋商品
- キーワードプランナー
などがあります。
類似商品の場合は比較的見つけやすいですが、併せ買いを狙う補完商品の場合は、なかなか見つけにくい場合があります。
よい補完商品を見つけることができれば、ライバルに大きく差をつけることができるので、積極的に探す必要があります。
オートターゲティングのレポート
オートターゲティングのキーワードレポートにASINが表示される場合、そのキーワードで検索されたわけではなく、そのASIN上に出した広告で売れたということです。
ACoSがいい場合は、マニュアルターゲティングの商品ターゲティングの方に入れて管理するべきです。
こんな商品もチェックしています
「こんな商品もチェックしています」の項目には、主に類似商品が表示されます。
この商品ページに項目を出すことによって、自分の商品を見てもらいやすいです。
こんな商品も買っています
「こんな商品も買っています」には自分のページから買われている商品が表示されています。
そのため、逆に相手のページからも自分の商品が購入される可能性が高いです。
「こんな商品もチェックしています」とは違って、実際に購入したデータですので価値が高く、また発見しにくい補完商品を見つけやすいところも非常に優れた点です。
他社が出している広告
他社が出している広告のページに自分も広告を出すのも有効な方法です。
他社のページに魅力的な自分の商品を提示することで、他社の売上を奪い取ることも可能です。
またこれは「こんな商品も買っています」、「こんな商品もチェックしています」にも言えることですが、次々に商品ページを辿っていくことによって、広告を出すためのよりよい商品ページを見つけることができる場合があります。
売れ筋商品
売れ筋商品に広告を出すことによって、広告の表示数を増やしながら、売上も奪い取ることが可能です。
商品をいくら差別化したからと言って、他社との売上の奪い合いであることには変わりはないので、積極的にこのような強力なページにも広告を出していくべきです。
キーワードプランナー
キーワード検索にも利用したGoogleキーワードプランナーを利用することで、関係がある商品を発見できる場合があります。
例えば、「テント」を販売している場合、テントとともに検索されているキーワードを知ることで、ある程度どのような商品が関連のある商品なのかを知ることができます。
ペルソナから予測する
ペルソナとは、商品の具体的なユーザー像のことです。
年齢、性別、職業、趣味、ライフスタイルなどを出来るだけ具体的に想定して商品企画を行いますが、そのような人間ならこのような商品にも興味がありそうだな、というような所に広告を出すのも有力な方法です。
この方法では、通常の方法では発見しにくい商品を見つけることができる場合があるので、ライバルに差をつけることができます。
積極的に行っていきましょう。
マニュアルターゲティング運用のコツ
ABテストを繰り返す
広告を出すキーワードや商品ページは一度決めたら終わりではなく、常にテストし続けなければいけません。
広告が効果的でないなら入札額を下げるか、あるいはそのキーワードやASINに対する広告を取りやめるなどという対処をするべきです。
マニュアルターゲティングの運用は手間がかかるので、全ての商品を自分で行うのはおすすめできません。
やるべき作業も特別センスが必要という訳でもないので、実は人に振りやすい業務です。
最終的には、スタッフや外注に任せて運用できるようにしましょう。
マニュアルターゲティングのACoSの目安
マニュアルターゲティングのACoSは5000円以下の低価格帯なら20%、1万円以上の高価格帯なら10%以下を目安にするといいです。
キーワードやASINごとの広告はこれより少し大きめのACoSでもよしとして、全体としてこれくらいの数字を目指すイメージです。
広告にお金を使いすぎと感じるかもしれませんが、最大化したいのは広告経由の利益ではなく、全体での利益です。
検索経由での売上を増やすうえである程度広告費をかけた方がいいです。
一方、あまり広告費をかけすぎても全体での利益を切迫することになるので、やりすぎには注意が必要です。
広告費をかけても必ず上位表示できるわけではない
広告の入札金額が他社より大きくても、必ずしも上位に表示されるという訳ではないです。
これはAmazonが広告費利益の最大化ではなく、広告費+商品販売の手数料による利益を最大化できるような仕組みにしているからです。
考えてみれば当たり前のことです。
この大原則だけ知っていれば問題ありません。
そのため、売れない商品を上位表示させようとすると膨大な広告費用がかかります。
また、売れる商品ページであっても関係性が薄いキーワードや商品に対して広告を出している場合は上位表示されづらいです。
商品ページが大事
広告費をいくら使っても、商品ページが悪いと成約率は低く、売り上げは伸びません。
更に上の広告ランクまで下がってしまい、更に広告のコスパが下がってしまいます。
結局、いくら広告が大事といっても売れるかどうかは商品(または商品ページ)次第なのです。
売れない商品をいくら広告を使って売ろうとしても無理なものは無理です。
まずは売れる商品を作り、広告はその売り上げのサポートとして考えるべきです。
売れる商品を作るための商品企画の方法については、以下の記事を参考にしてください。
セール広告
スポンサープロダクトなどの常時広告に加え、タイムセール広告を利用することで更なる効果が見込めます。
特に「初売りセール」、「プランムデー」、「サイバーマンデーセール」などはAmazonが広告費をかけて人を集めてくれますので、これを利用しない手はないです。
タームセールは、広告費がかかる割に利益が大して出る訳ではないので、あまり積極的に利用しない人も多いようです。
しかし、一番最初に言ったように、広告を出す一番の目的は、検索経由での売上を増やすことです。
検索上位に上がる、もしくは維持する方法と考えた場合、タイムセール広告はなかなか優秀な手段です。
今まで利用したことがないという人は是非試してみてください。
最後に
本記事では、スポンサープロダクトなどのAmazon広告の運用についてまとめました。
初心者の方は複雑に思うかもしれませんが、慣れればあとはABテストを繰り返すだけです。
Amazon広告を運用する上で一番重要なのは、広告経由の利益を最大化ではなく、検索経由も含めた全体での利益の最大化を目指すべきだということです。
特に低価格帯の商品の場合は、オーガニック検索の上位を取る、もしくは維持する為に広告を利用するという考え方がメインになってきます。
また、もう一つ大事なのが広告を出す上でも結局売れる商品(ページ)であるかどうかが全てだということです。
売れる商品(ページ)がメインで、広告はあくまでそのサポートだという視点を忘れてはいけません。
これから広告を運用するという人や、今まで間違った考えで広告を運用していたという人はこれらのことを是非参考にしてみてください。